シロアリはどのような場所に生息しており、私たちの生活に被害を与えるのかどうかなど、その素性を詳しく把握している人は少ないのではないでしょうか。

本記事はシロアリの特徴を画像と共に解説し、シロアリに似ている虫を紹介します。さらにシロアリが発生した場合の対処法も詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

シロアリの特徴

シロアリは寒さに弱く、気温の下がる冬場は活動が鈍るものの、冬眠はしないため、一年中活動しています。

日本には20種類以上が存在する

世界には2,000種類ものシロアリが存在します。そのうち、日本には20種類以上が生息しており、主に住居を食害するのは次の3種類です。

シロアリは働きアリ・兵アリ・羽アリなど組織化されたコロニーを作り、それぞれが巣作りや繁殖などの役割をもちます。

コロニー内には木材を食害する働きアリが最も多く、全体の90%~95%を占めます。

働きアリ・兵アリの色は白・ベージュ・薄茶などさまざまで、羽アリは黒色や茶褐色が多いのが特徴です。

シロアリはコロニー内の個体数を一定に保つため、いっぱいになると一部が羽アリになり、新しい繁殖地を求めて飛び立ちます。

羽アリが発生する時期は、その種類によって異なります。

羽アリの種類 羽アリの発生時期
ヤマトシロアリの羽アリ 4月~5月
イエシロアリの羽アリ 6月~7月
アメリカカンザイシロアリの羽アリ 6月~9月

羽の先が丸く4枚が同じ大きさ

シロアリ(羽アリ)の羽の先は丸みを帯びていて、4枚の大きさはほとんど同じです。羽は体よりも大きく、歩いたり壁にとまっていたりするときは、基本的にすべての羽を重ねています。

シロアリの羽は根本近くに切離線があるため、簡単に切り離しやすい構造をしています。新しい繁殖地を求めて飛び立ち、陸に降りた後は自ら羽を切り離すのも特徴です。

胴体にくびれがない

クロアリの体は頭部・胸部・腹部とわかれており、それぞれの間を関節構造でつないでいるためくびれてが存在します。

一方、シロアリは頭部・胸部・腹部に明確なくびれがなく、頭部より下の部分の胴体が太く長い形をしています。

触角は数珠状になっている

シロアリの頭部には2本の触角があります。複数の球体をつなぎ合わせたような数珠状になっていて、折れ曲がることなく比較的まっすぐに伸びています。

このような数珠状の触角をもつ虫は少ないため、シロアリかどうかを判断しやすいポイントと言えるでしょう。

木材を食べて繁殖する

シロアリは木材から栄養を摂取して繁殖します。中でもイエシロアリは特に食欲旺盛で、住居への加害スピードが早いです。

シロアリが好んで食べるのはマツやツガなどのやわらかい木材で、木の表面に近く、木質が柔軟な辺材が使われている部分が中心です。

さらに、断熱材やプラスチック類なども食べることもあります。

シロアリに住居の柱・壁・土台などを食い荒らされると、建物の耐久性は低下し、耐用年数が短くなります。

シロアリに似ている虫

シロアリと間違うことが多い、クロアリ・クロバネキノコバエ・イエヒメアリの特徴や、シロアリとの違いをみていきましょう。

クロアリ

クロアリの羽アリは、シロアリの羽アリに見た目がよく似ていますが、羽・触角・胴体の形状や発生時期に次のような違いがあります。

主な違いがある部分 シロアリ クロアリ
4枚とも同じ大きさ 頭側が大きく尻側が小さい
触角 数珠状 「く」の字状で長め
胴体 寸胴 くびれあり
発生が多い時期 春から夏の高温多湿の時期 初夏から秋

クロアリは腐って湿った木を好ため、浴室・洗面所・キッチンなどの木材に巣を作る傾向にあります。

ただし、木材をエサにはしません。基本的に花の蜜や、動物性たんぱく質を好んで食べます。

また、シロアリを食べることも多いため、家の中でクロアリを見つけた際は、シロアリの発生も疑う必要があります。

クロバネキノコバエ

クロバネキノコバエは、黒色で網戸を通り抜けるほど小さいのが特徴です。大量発生する点は羽アリと似ていますが、主に大きさと発生場所が異なります。

主な違いがある部分 シロアリ クロバネキノコバエ
大きさ 4.5~7ミリ 1~2ミリ
発生が多い時期 春から夏の高温多湿の時期 主に梅雨の時期
発生場所 建物の木材を中心にさまざま 主に室内にある植物やその土壌

クロバネキノコバエの幼虫は、観葉植物の根や土壌に含まれる有機物を食べるため、その周辺で群がります。

ただし、生態が明らかになっていない部分もあるため、発生源の特定が難しいのが現状です。

イエヒメアリ

イエヒメアリはクロアリの仲間で茶褐色をしています。

住居内で大量に発生する様子はシロアリに似ていますが、主に大きさと発生場所が異なります。

主な違いがある部分 シロアリ イエヒメアリ
大きさ 4.5~7ミリ 1~2ミリ
発生が多い時期
  • 春から夏
  • 高温多湿の時期
  • 春から夏が多い
  • 暖房のきいた暖かい場所であれば冬も発生
発生場所 建物の木材を中心にさまざま
  • 主に家の中の食品がある場所
  • たんす・押し入れの中など

イエヒメアリは身体が小さいため、わずかな隙間からでも侵入します。

暖かい場所を好み、住居内で肉・魚肉・チーズ・菓子などさまざまな食品を食べます。大顎に4本の歯があり、衣服に穴を開けたり人を噛んだりもするため、注意が必要です。

シロアリ(羽アリ)が発生した場合の対処法

家の中に発生した羽アリを駆除する際、殺虫スプレーは使わないようにしましょう。

殺虫スプレーの薬剤成分に忌避効果のあるものが含まれていると、シロアリが別の場所に移動する可能性があるためです。

自身でできる有効な対策として、「掃除機で吸い取る」または「粘着テープで捕獲する」方法があります。

また、近くに羽アリが侵入してきた穴がある場合は、粘着テープなどでふさいでおきましょう。

その後の対策は専門業者へ相談を

家の中に発生した羽アリだけを捕まえても、すべてのシロアリを駆除したわけではありません。

柱や壁の中の巣をつきとめて駆除しない限り、繁殖を続け、再び別の場所から侵入します。

シロアリの巣を駆除するには、床下に潜ったり、専用の道具を用意したりする必要があるため、自身でおこなうことは困難です。

そのため、一度専門業者に相談してみることをおすすめします。

まとめ

シロアリの羽アリは、羽の先が丸く4枚が同じ大きさで、胴体にはくびれがなく、触角は数珠状などの特徴があります。

羽アリの発生時期は4月~7月ごろにピークを迎えますが、冬の寒い時期でも活動はしているため、一年中発生する可能性があります。

もし、羽アリが家の中に現れた場合は、掃除機や粘着テープを使って対処しましょう。

そして、侵入経路の穴が開いている場合は粘着テープでふさいでください。

ここから先の対策には専門知識が必要になるため、シロアリ駆除業者に相談することをおすすめします。