「ミツバチの巣は自力で駆除できるの?」

「駆除を依頼したらどれくらい費用がかかるんだろう?」

このようにお悩みではありませんか。

身近に見かけるミツバチは自分で駆除できそうに感じるものの、本当に安全なのか気になりますよね。

この記事では、ミツバチを自力駆除をする方法や自分で駆除可能かどうかの判断基準、業者に頼む場合の費用相場などを解説しています。知られざるミツバチの危険性も解説するので、安全に対処するための参考にしてください。

ミツバチの特徴、スズメバチとの見分け方

はじめにミツバチの特徴やスズメバチとの見分け方を解説します。ミツバチとスズメバチは危険度が異なるので、蜂の種類を見極めてから駆除方法を確認しましょう。

ミツバチの特徴

ミツバチの特徴は以下の通りです。

見た目・体長約1.2〜2.0cm・体全体に細かい毛・腹部にしま模様
性格温厚で攻撃性は低い
主な営巣場所以下の閉鎖的空間に多い・床下・屋根裏・樹木の穴
巣の形状・板状で垂れ下がるように伸びている・ハニカム構造が外から見える
活動時期通年(越冬する)

ミツバチは大人しい性格で、危害を加えない限り人を攻撃しません。ただし、毒量は少ないものの、毒針を持っています。何度も刺されるとアレルギー反応が出る恐れがあるため気をつけましょう。

また、餌が少ない10〜11月や2〜3月頃は攻撃的になるので、むやみに近づかないでください。

ミツバチによる被害

温厚な性格のミツバチですが、人間の生活圏に巣が作られると以下のような被害が出ます。

  • 害虫を引き寄せる
  • 蜜や死骸で汚れる
  • フンを撒き散らす

ミツバチが家屋内に巣を作ると、巣に溜め込まれた蜜がゴキブリなどの害虫を引き寄せたり、スズメバチがミツバチの幼虫を捕食しに忍び込んだりする場合があります。

また、蜜やミツバチの死骸によって建物が汚れる被害も少なくありません。ミツバチは飛行中にフンを出すため、洗濯物や車に排泄物が付くケースもあります。

ミツバチは越冬して同じ巣を使い続けるので、放置した巣が1m以上になる可能性があります。巣が大きくなるほど被害が出やすくなるため、家の中に巣ができたら早めに対処しましょう。

スズメバチの特徴

ミツバチと同じく、スズメバチも家屋内に営巣する可能性があります。スズメバチの毒は非常に強力なので、ミツバチと見間違えてうかつに近づかないようにしましょう。スズメバチの特徴は以下の通りです。

見た目・腰の部分がくびれている・胴体は主にオレンジと黒の配色
性格警戒心が強く攻撃的
巣の形状・初期の巣は逆さのトックリ型・成長した巣はマーブル柄の球体

腰部分の形状や巣の外見に着目して、ミツバチとスズメバチを見分けましょう。

ミツバチ駆除をする方法、どんな選択肢がある?判断のポイントは?

ミツバチを駆除する方法として、以下の4つの選択肢があります。

  • 自分で駆除する
  • 駆除業者に依頼する
  • 養蜂家に引き取りを頼む
  • 駆除をしない

それぞれの特徴を紹介します。自力で駆除するのか、または第三者に依頼するのかの判断基準も解説するので、対処方法に悩んでいる方は参考にしてください。

自分で駆除する

ミツバチの攻撃性は低いので、小型の巣なら自分で駆除可能です。費用は抑えられますが、巣を剥がし取ったり、蜜を拭き取ったりする手間がかかります。

駆除業者に依頼する

自力駆除に不安を感じたら、害虫駆除業者に依頼するのもよいでしょう。費用はかかるものの、害虫駆除のノウハウがあるため、迅速かつ安全に駆除してくれます。再発防止に向けた対処をしてくれるのもメリットです。

駆除をしない

ミツバチの巣が人に危害が及ばない場所にあるなら、駆除しないままにするのもひとつの手です。ミツバチは野菜や果物の受粉を手伝ってくれるので、益虫として認められています。

養蜂家に引き取りを頼む

養蜂家がミツバチの巣を引き取ってくれる場合もあります。自宅の近くに養蜂場がある場合は、対応状況を確認してみましょう。

駆除方法を判断するポイント

駆除方法は「自分で対処しても安全かどうか」という視点で判断しましょう。温厚なミツバチであっても、以下のような巣の駆除には危険が伴うので注意してください。

  • 屋根裏や床下など狭い場所に巣がある
  • 巣に大量の働き蜂がいる

身動きが取りづらい場所で大量のミツバチに襲われると、逃げ場がなく繰り返し刺される可能性があります。

また、蜜を溜め込んだ巣は、きれいに撤去するには相当な労力がかかります。なるべく手間をかけずに駆除をしたいなら、駆除業者に頼むのがベターです。

自力で駆除する場合の方法・手順、準備が必要なもの

自分で駆除する方法や必要な道具、駆除するまでの流れを解説します。

手順1|道具を準備する

ミツバチ駆除には以下の道具が必要です。

  • 雨ガッパや手袋、帽子など皮膚を隠せるもの(あれば防護服)
  • スプレータイプの殺虫剤
  • ホウキ
  • チリトリ
  • ゴミ袋
  • スクレーパー

ミツバチ駆除は、蜂の活動が落ち着いている日没〜朝方までに実施しましょう。懐中電灯を使用する場合は、赤いセロファンを付けてください。懐中電灯に向かって蜂が飛んでくるのを防げます。

手順2|風上から巣に殺虫剤を噴射する

雨ガッパなどで皮膚を保護し、巣に2mほど近づきます。風上から巣に向けて殺虫スプレーを10〜20秒噴射し、その場から一度離れてください。

手順3|巣を剥がして袋に入れる

数分後、蜂が巣の周りで死んでいるのを確認し、スクレーパーで巣を剥ぎ取ったら、ゴミ袋に入れましょう。蜂の死骸はホウキとチリトリで集めて、同じくゴミ袋に入れて捨ててください。

手順4|巣があった場所に殺虫剤をかける

巣があった場所に再び殺虫剤をかけます。殺虫成分を嫌ったミツバチが同じ場所に巣を作りづらくなるためです。

ミツバチ駆除の危険性と注意点

ミツバチを自力駆除をするときの注意点を2つ解説します。

注意点1|刺されたら中止する

ミツバチに刺されたら作業を中断しましょう。ミツバチは針を刺した際、危険信号を知らせるにおいを発します。においを察知した蜂の仲間が次々に襲ってくるため、非常に危険です。

また、ミツバチの針は抜けづらい構造をしています。刺さった針はピンセットで取り出して、水で洗ってにおいの成分をなくしましょう。

注意点2|香料を使用したものを身につけない

ミツバチはにおいに敏感です。香水や整髪料のにおいに反応し、人に向かってくる場合があります。攻撃性が低いとはいえ、大量の蜂が向かってくると駆除は困難です。駆除時には汗などの体臭にも気を配り、ミツバチを誘引しないようにしましょう。

業者に依頼する場合の費用相場

業者にミツバチ駆除を依頼する場合の費用相場は、1.5〜6万円です。巣が作られた場所や巣の規模に応じて費用が変わります。料金体系を確認のうえ、事前に見積もりをもらうと安心です。

まとめ:温厚な性格のハチだが、油断は厳禁

比較的温厚な性格のミツバチは、スズメバチやアシナガバチに比べると自力駆除の危険性は高くありません。

ただし、ミツバチは一度敵視すると集団で襲いかかるという恐ろしい習性を持ち合わせています。また、大型化したミツバチの巣の撤去作業は決して楽ではありません。自力駆除が怖かったり、巣の処理に手間をかけたくなかったりしたら、早めに駆除を依頼するのがおすすめです。