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■ はじめに|「あれ?床がやわらかい…」と思ったら
築10年以上が経つと、家のあちこちに少しずつ“違和感”が出始めます。
中でも多いのが「床がふわっと沈む」「踏むとミシミシ音がする」という床まわりの異常。
「たまたまかな?」「体重のせいかな?」と見過ごされがちですが、
それ、家の構造内部に起きている問題のサインかもしれません。
本記事では、築10年前後の家で床が沈む原因と、その中でも見落としがちな「シロアリ被害」の可能性と対策方法について解説します。
■ 床が沈む原因は?考えられる5つの要因
床がふわっと沈む現象には、いくつかの原因があります。
原因 | 内容 |
---|---|
① 経年劣化 | 木材の乾燥・反り・接合部の緩みなどで床がたわむことがあります。 |
② 湿気や結露による腐食 | 水まわりや通気の悪い場所では、床材や根太が傷んでしまうことも。 |
③ 建築時の施工不良 | 根太の間隔が広すぎる・材が細いなど構造上の弱点があるケース。 |
④ 下地材の破損や沈下 | ベランダ下や玄関付近など、一部地盤が緩んでいることもあります。 |
⑤ 害虫(特にシロアリ)の食害 | 見えない場所で床下の木材が侵食されている可能性があります。 |
■ 築10年前後の家がシロアリ被害を受けやすい理由
「うちはまだ築10年だし大丈夫」と思っていませんか?
実は、築10年〜15年の住宅はシロアリ被害の発見が多いゾーンと言われています。
✔ その理由:
- 新築時の防蟻処理の効果が5〜10年で切れている
- メンテナンスがまだ行われていない家が多い
- 目に見えない床下や壁の中は確認されずに放置されがち
「床がやわらかい」と感じる時点で、すでに構造材まで被害が及んでいるケースも珍しくありません。
■ シロアリによる被害のサインとは?
床が沈む以外にも、以下のような症状が見られる場合は、シロアリの可能性が高いです。
- フローリングの一部がブカブカする
- 壁紙や床が浮いてきた/変色している
- 壁際・柱の根元に小さな穴や木くずがある
- 羽アリを春〜初夏に見かけたことがある
■ 放置した場合のリスクとは?
初期段階での対処なら、薬剤処理だけで対応できることが多く、費用も抑えられます。
しかし放置してしまうと…
- 床の張替え(部分or全面)
- 土台や構造材の補修
- 断熱材・配管まわりの交換
など、大規模な修繕が必要になり、20万円〜50万円以上の出費になることも。
また、被害に気づかず**リフォーム時に指摘されて発覚→追加工事に…**というパターンもよくあります。
■ 今できる対策とは?点検と処置の流れ
✅ 1. 気になった場所をメモ・撮影する
沈み具合や床の色、浮き上がりなどをスマホで記録しておく
✅ 2. 専門業者に無料点検を依頼
床下の状態をチェックし、写真や報告書をもらえる業者を選ぶ
✅ 3. 状況に応じて予防・補修
軽度であれば薬剤処理のみで済むことも多く、数万円で対応可能
■ よくある質問(Q&A)
Q. 床の異常が一部だけなら様子を見ても大丈夫?
→ **NGです** 被害は“見えない範囲”に広がっていることが多く、調査だけでも早めに行いましょう。
Q. シロアリじゃなかったら?
→ 点検結果が「異常なし」でも、無料点検で安心が得られます。
今後のメンテナンス計画にも役立ちます。
■ まとめ|「違和感に気づいた時点」が、最も安く直せるタイミング
- 床が沈む原因は多様だが、築10年超の家は特に注意が必要
- シロアリ被害なら早期発見が鍵
- 放置すると大規模修繕が必要になるリスクあり
- 無料点検を活用し、まずは「状態を知る」ことが第一歩
今、床に「ちょっと変だな」と感じたなら、それは家からのサイン。
“見えないところ”こそ、先に手を打っておくのが賢い選択です。
この記事の監修者

犬飼 章博
- 2015年 最年少で豊橋支店長就任
- 2021年 本社支店長就任
- 2023年4月より愛知県しろあり対策協会理事
住宅のシロアリ調査から始まり、その他の様々な害虫対策や防水・断熱といったリフォーム工事全般を経験してまいりました。調査実績は延べ数千件以上。
本社の支店長になっても現場が好きで、今も前線で活動しております。
疲れた体を癒すため、趣味は温泉巡りです。
- 資格
- しろあり防除士
- 一級建物アドバイザー