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庭で見つけたシロアリを自分で駆除する方法や、庭を点検するときのポイントとあわせ、庭で繁殖させないようにする対策について解説します。庭にシロアリが発生してしまう原因や放置した場合のリスクも説明するため、庭でシロアリを見つけた場合の参考にしてください。
庭にシロアリが発生してしまう原因
シロアリは、条件が揃えば庭にも発生します。
まずはシロアリが好む環境について紹介しながら、庭にシロアリが発生してしまう原因について解説します。
日当たりの悪い地面がある
シロアリは、日当たりが悪く暗い場所を好んで生息します。
庭に、日が当たらない湿った地面の場所があったり、日陰に放置された枯れ木、古新聞、ダンボールなどがあったりする場合は、シロアリの発生原因となるため注意しなくてはなりません。
シロアリは、木材に含まれるセルロースという成分を好んでエサとします。ダンボールや古新聞は木材を原料とするため、このセルロースが含まれています。
シロアリにとってダンボールや古新聞は柔らかくて食べやすいエサとなるため、シロアリの好む日当たりの悪い場所にこれらが放置されていると、シロアリの生育環境に適した条件が整ってしまうのです。
ジメジメとした湿気の多い場所がある
水はけの悪い地面、植え込みや庭木の下に雨水がたまりやすいくぼみ、倉庫などの風通しが悪い場所があると、湿気がこもりやすく、シロアリが発生しやすい環境となっている可能性があります。
庭であっても風通しが悪く湿気がたまりやすい場所があれば、シロアリが生育しやすい環境となります。
庭木や木材、木製のガーデニング用品、ウッドデッキなどがある
庭に古い木材が置かれている場合、付近に巣を作られてしまう原因となります。
特に、放置された古い切り株や腐った枕木、雨ざらしで古く傷んだウッドデッキや木の杭などがあれば、シロアリのエサとなるでしょう。
木製のガーデニング用品は防蟻処理が施されているものもありますが、数年経って効果が切れているものを庭に放置しておくと、シロアリが大量発生原因となる可能性もあります。
庭のシロアリを放置した場合のリスク

庭でシロアリを見かけた場合、放置しておくと自宅内への侵入や庭木が傷つけられてしまうなどにつながる恐れがあります。
ここからは、庭で見つけたシロアリを放置するリスクについて解説します。
自宅に侵入し建物へ被害を及ぼす可能性がある
庭にエサとなるものがあり、シロアリが好む生育環境が揃っていると巣を作られてしまう可能性があります。シロアリが巣の中で繁殖し大量発生してしまうと、庭から新たなエサを求めて家の中へ侵入してくる可能性が考えられます。
家の中に浸入すると、床下などの木材でできた家の構造材を食害し、家の強度や耐震性などを損なう恐れがあります。
植木や庭木が傷付けられる
シロアリは、古い木材や腐った木材など、柔らかい木材を好んでエサとします。
日の当たらないジメジメした場所に枯れた植木や庭木があれば、食い荒らして見た目を悪くすることもあります。
また、食い荒らされてスカスカになった古い庭木や枕木、木製の杭などが台風・地震などの災害で折れて倒れるといったリスクも考えられます。
庭のシロアリを駆除する方法
庭で見つけたシロアリは、自分で駆除することも可能です。ただし、大量発生している場合や家に近い場所で見つけた場合は、専門業者へ相談して家に被害が発生していないか点検するとよいでしょう。
自分で駆除する方法
自分で駆除する場合、庭のシロアリには「ベイト工法」によって施工されることがあります。ベイト工法とは「ベイト剤」という毒エサを土の中に埋設し、シロアリに毒エサを巣へ持ち帰らせて駆除する方法です。
シロアリを巣ごと根絶させられる駆除方法である一方、効果が表れるまでに時間がかかる側面もあります。
庭で見かけたシロアリを「すぐに駆除したい」という場合は、市販のシロアリ殺虫スプレーで駆除することもできます。しかし、あくまでも庭で見つけたシロアリに対して、応急処置として使用しましょう。
むやみにスプレーをまき散らすと、シロアリをさまざまな場所へ逃げ込ませてしまう可能性があります。その結果、被害を拡げることににもなりかねないため、スプレーを使用する場合は見つけたシロアリを駆除するためだけに留めましょう。
庭を点検するときのポイント
庭でシロアリを見かけた場合は、ほかの場所にもシロアリが発生していないか確認しましょう。庭を点検するときのチェックポイントは以下の通りです。
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湿った土の下
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庭木や植木の下
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ダンボールや古新聞のある場所
- 古い枕木や切り株、腐った木製の杭
- 木製のガーデニング用品やウッドデッキの下
湿った土の下
シロアリは湿度の高いジメジメした場所を好むため、常に日の当たらない土の下を掘り返してみると、シロアリが出てくるといったケースもあります。
常に日陰で、暗く湿った土の地面があるという場合はチェックしてみるとよいでしょう。
庭木や植木の下
シロアリは柔らかい木材を好んでエサとするため、古い庭木や枯れた植木の下などに住み着いていることもあります。
枯れた植物を放置している場合はシロアリがエサ場にしているケースもあるため、早めに処分しましょう。
ダンボールや古新聞のある場所
庭にダンボールや古新聞をまとめて置いている場所があると、シロアリが寄って来る恐れがあります。
ダンボールや古新聞はシロアリのエサとなるため、放置せず早急に処分しましょう。
古い枕木や切り株、腐った木製の杭
置いたままになっていたり固定されていたりする傷んだ枕木や腐った木製の杭などは、シロアリにとって格好のエサ場となります。
古い切り株を放置している場合も、内部が食害されてスカスカになっている場合もあります。表面からは見えにくい内部に巣を作って大量発生していることもあるため、これらが庭にある場合は注意深い点検が必要です。
なお、切り株の中や枕木の下に大量発生していたという場合は、ほかの場所にも巣を作っている可能性や、自分で駆除しきれないことも考えられるため、専門業者への相談がおすすめです。
木製のガーデニング用品やウッドデッキの下
木製のガーデニング用品を庭に放置している場合は、シロアリがエサとして寄って来ることがあります。庭に天然木材で作られたウッドデッキや放置された木製のテーブル・イスなどがある場合も同様に注意しなくてはなりません。
表面に保護剤や防蟻処理が施されていりうちは問題ありませんが、古くなって保護剤の効果がなくなると、シロアリによって内部を食害されるリスクが高まります。
また、ウッドデッキがきしんだり床が抜けたりなどして、気付いたら内部にシロアリの巣ができていたというケースもあります。巣ができていたり大量発生している場合は、周囲に被害が広がっていないか、ほかの場所にも巣を作っていないかを確認する必要があるため、専門業者に調査を依頼しましょう。
庭でシロアリを繁殖させないためにできる対策

庭でシロアリを発生させないためには対策が必要です。自分でできる庭のシロアリ対策は、シロアリを寄せつけるものを置かないことが大切です。具体的に解説します。
古い木材や廃材を庭に放置しない
古い木材やガーデニング用品、ダンボール、古新聞などを庭に放置している場合は、シロアリのエサとなりやすいため、すぐに片づけることをおすすめします。
腐った枕木や木製の杭などがある場合は、撤去について検討しましょう。
残っている切り株は掘り起こして処分する
残置している切り株は、内部に雨水が染み込みやすく、シロアリにとっては住みやすい環境とエサが揃った場所になりやすいです。切り株が残っている場合は掘り起こして処分しましょう。
また、掘り起こしによってシロアリが出てきた場合、専門業者へ相談し、ほかの場所にも巣がないか調査してもらうと良いでしょう。
庭の木材に防蟻処理をする
ウッドデッキのような、すぐに処分できない木製のものがある場合は、専門業者へ依頼したり薬剤を使ったりして防蟻処理を施すのがおすすめです。
テーブルセットやガーデニング用品など、木製以外のものに交換することが可能な場合は、木製以外のものにするとよいでしょう。シロアリ対策には、エサとなるものを置かないことが大切です。
食害されている木材などは処分する
既に食害されている木材や杭、枕木などがある場合は処分してください。大量発生していたり自分では駆除して処分するのが難しかったりする場合は、専門業者へ相談しましょう。
専門業者に依頼すれば、シロアリ駆除だけでなく、他の場所に巣をつくっていないか、家へ被害が及んでいないかなど、気になる箇所の点検もあわせて任せられます。
さらに、その後の庭のシロアリ予防対策やメンテナンスについても相談できます。
専門業者による定期的な点検を実施する
シロアリは庭の対策だけでなく、家の中に侵入させないよう予防・点検することも重要です。しかし、家のシロアリ予防をするためには床下へ潜る必要があり、自分では難しい作業です。
専門業者なら、定期的に庭のシロアリが家まで被害を及ぼしていないかも調査し、家の構造や状況に合った予防対策も教えてくれるため、庭でシロアリが発生していたら専門業者へ相談するのがおすすめです。
庭でシロアリを見かけたら専門業者へ相談しよう
庭でシロアリを見つけたら、見つけたシロアリを駆除するとともに繁殖させないために対策を講じる必要があります。
庭にエサとなるようなものを置かず、日当たりや風通しをなるべくよくしましょう。
同時に、家にも被害が出ていないか、ほかの場所に巣を作っていないかなどをなるべく早めに調査しておく必要もあります。
シロアリは見えにくい場所で活動するため、シロアリの生態に詳しく駆除の経験が豊富な専門業者でなければ、見つけられないような痕跡や被害もあります。
そのため、庭でシロアリを見かけた場合は専門業者へ相談し、プロの目線で調査してもらえば安心です。
この記事の監修者

犬飼 章博
- 2015年 最年少で豊橋支店長就任
- 2021年 本社支店長就任
- 2023年4月より愛知県しろあり対策協会理事
住宅のシロアリ調査から始まり、その他の様々な害虫対策や防水・断熱といったリフォーム工事全般を経験してまいりました。調査実績は延べ数千件以上。
本社の支店長になっても現場が好きで、今も前線で活動しております。
疲れた体を癒すため、趣味は温泉巡りです。
- 資格
- しろあり防除士
- 一級建物アドバイザー